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「小児外科」ってどんな科?
「小児外科」は、なじみのない科かもしれませんが、「こどもの一般外科」です。
外科といいながらも、“手術が必要な疾患”だけではなく、
“場合によっては手術が必要だけど通常は手術を必要としない疾患や症状”の“診断・検査・治療”も扱います。
対象となる疾患は多数ありますので、比較的多い疾患をご紹介いたします。
<よくある小児外科疾患>
●慢性便秘
● 鼠径ヘルニア(脱腸)
●陰嚢水腫・精索水腫
● 臍ヘルニア(でべそ)
● 停留精巣
その他 :肛門周囲膿瘍や尿路系疾患(水腎症や膀胱尿管逆流症)、包茎、リンパ管腫など
・慢性便秘のお子様
便秘で悩まれているお父様、お母様、小児科の先生方はいらっしゃいませんか?
習慣性の便秘の他に、ヒルシュスプルング病などの手術の必要な病気が隠れていることもあるので、
小児外科でも見ることの多い病気です。
便秘は病気です。毎日排便することが必ずしも必要ありませんが、
2-3日に1回の排便がないのであれば、早めに治療を行った方がいいです。
習慣性の便秘は、本人も辛いのですが、家族も辛く、治療には根気が必要です。
中には、便失禁によりパンツが汚れたり、痔裂による出血などがみられることから、
集団生活がむずかしくなることもあります。
一緒に解決していきましょう。
・鼠径ヘルニアおよび陰嚢水腫・精索水腫際ヘルニア
いずれの疾患も、腹膜鞘状突起という胎生期に伸びた腹膜の一部
(鞘の様な形の袋状のもの)が残存することで起こる病気で、
鼠径部(足の付け根)から陰嚢が腫れたり、膨れたりします。
鼠径ヘルニアは脱腸と言われるように、
腸がその突起の中に出てきて、足の付け根のあたりが膨らみます。
時には、嵌頓(かんとん)といって、出てきた腸管が戻らなくなり、
腸閉塞や腸管の壊死(腸に血液がかよわなくなる)ことがあり、緊急の対応が必要な場合があります。
また、女児では、卵巣や卵管がヘルニアに伴って滑り出てくることもあります。
早めの診断と対応が必要です。
・臍(へそ)ヘルニアのお子様
臍は、胎内では胎盤を通じてお母さんから栄養や酸素を供給される血管が通っている
重要な場所で、臍輪という円形の筋膜の窓のようになっています。
これらは、出生すると不要になり、血管はへその緒になって閉じてしまい、
臍輪という筋膜の窓も通常閉じるのですが、
これが閉じない場合、ここから腸管が出てきて、臍が膨れる病気です。
生後間もないお子様は、そのうちに臍輪が閉じてくることも多いのですが、
脱出してきた腸管が皮膚を伸ばすために、たとえ臍輪がとじても、余った皮膚がとび出た形になり
いわゆる「でべそ」になります。
それを防ぐために、臍輪が閉じるまでに腸管が出てこないような処置が必要です。
どうしても、臍輪が閉じない場合は手術的に閉鎖することもあります。
鼠径ヘルニアのように嵌頓(かんとん)することはほとんどありませんが、
早めに対応することが望まれます。
患者様、近医のみなさまへ
外来日は、金曜日以外(月-木・土)の午前中および金曜日の午後です。
休診の際にはホームページでお知らせしますのでご確認ください。
緊急の場合は、担当医は1人のため、緊急対応や手術、学会出張で対応できない場合もあります。
受診前に当院までお問い合わせください。
広島大学病院 及び 関連施設と連携していますので、
当院では対応不可能な場合は、ご紹介させていただきます。
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